GDP成長率とCOVID-19抑え込みの相関を考える

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西村ひろゆき氏(@hirox246)が面白い見解をツイートしていたのを見つけた。本当かどうか興味があったので、プログラミングの練習をかねて、自分なりにデータを集めてグラフを書いてみた。少し長いが、お暇な方はご一読頂きたい。

方針

「新型コロナの抑え込み」という定義が抽象的だが、国別の10万人当たり死者数BBCのサイトに載っているのでそれを指標にする(日本時間2月11日時点に取得した数値)。経済への影響はGDP成長率(実質)をIMFのサイトから取得してくる。一つは2020年の数値(確報値が出ていない国もあるので、推計値が含まれる?)による相関を取る。もう一つ、前年の経済状況との比較ということで2020年と2019年の差分をとって相関を計算する。

グループ1を全体のデータ、グループ2は10万人当たり死者数が50を超える国々、グループ3は10万人当たり死者数が50未満の国々ということでグラフに表してみる。なお、「相関係数」という言葉が分からない方は先に検索で調べて頂きたい。

グループ1(全体)

対象国はG10諸国のアメリカ、イギリス、ドイツ、フランス、イタリア、カナダ、オランダ、ベルギー、スウェーデン、スイス、日本に加えて、その他の経済規模の大きな国として韓国、中国、ブラジル、ロシア、インド、サウジアラビア、インドネシア、ニュージーランド、トルコ、オーストラリア、ノルウェー、スペインの計23カ国。
上のグラフは2020年GDP成長率とCOVID-19死者数と比較で、相関係数-0.583
下のグラフは2020-2019のGDP成長率差とCOVID-19死者数との比較で、相関係数は-0.468
グループ1は中程度の相関といえる。

グループ2(10万人当たり死者数が50を超える国々)

対象国はベルギー、イギリス、イタリア、アメリカ、スペイン、フランス、スウェーデン、スイス、ブラジル、オランダ、ドイツ、カナダ、ロシアの計13カ国(10万人当たり死者数の多い順)。
2020年GDP成長率とCOVID-19死者数との相関係数-0.490。
2020-2019のGDP成長率差とCOVID-19死者数との相関係数は-0.492
こちらも中程度の相関となった。人口比で死者数の多い国では経済との相関が一定程度認められる

グループ3(10万人当たり死者数が50未満の国々)

対象国はトルコ、サウジアラビア、インドネシア、インド、ノルウェー、日本、オーストラリア、韓国、ニュージーランド、中国の計10カ国(10万人当たり死者数の多い順)。このグループのグラフはX軸の長さを変えているので注意
2020年GDP成長率とCOVID-19死者数との相関係数-0.286
2020-2019のGDP成長率差とCOVID-19死者数との相関係数は-0.066
このグループは弱い相関、あるいは無相関となった。人口比死者数の少ない国では経済との相関が殆ど認められない

おわりに

  1. 人口比の死者数が多い国々では中程度の相関が見られた。感染が拡大すれば大規模なロックダウンや営業禁止措置を取らざるを得なくなるので、因果関係もそれなりにあるかもしれない。
  2. 他方、人口比の死者数が少ない国々では2020年のGDP成長率との相関が弱いことに加え、2019年と2020年の成長率の差との相関が無かった。このデータからはグループ3に関して「新型コロナは抑え込むほうが経済も回る」ことを示す証拠は得られなかった。一定程度感染を抑えている国に関して、少なくともGDPの数字を見る限り、それ以上感染対策を強めることが経済に好都合であると示す結論は得られない。
  3. 他のデータを見れば「新型コロナは抑え込むほうが経済も回る」と言えるかもしれないので、何かアイデアがある人は調べてみると良いかも知れない。なお、相関関係と因果関係は違うので注意が必要。

ちなみに、計算とグラフ作成に使ったツールは Pythonとpandas、bokehというモジュールである。本当ならグラフをhtmlで出力して閲覧者がグリグリと拡大したり動かしたり出来るはずだが、その方法は調査中。プログラミング初心者なのでご容赦頂きたい。

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