Pythonを使ったFX自動売買について考える

Pythonと投資
スポンサーリンク

2021年3月中旬からOANDA JAPANのデモ口座でAPI利用不可

以下の文章は内容が少し古くなっています。OANDA JAPANが2021年3月中旬以降にAPIの利用条件を厳しくするため、デモ口座のみでPythonのトレードを試すことができなくなります。OANDAは過去のお知らせで「API提供の本来の目的である弊社との取引以外の目的での使用が多数見受けられ、サーバへの負担が増加しているため」と説明しています。PythonでのFX取引は更に厳しいものになったという印象です。(ここまで、2021年2月25日追記)

Pythonを使ったFX取引の現状

2021年1月現在、筆者が調べた限り日本のFX会社でPythonを使ったAPI取引が可能なのはOanda Japanただ1社である。スプレッドはドル円0.8pips、ユーロドル0.8pips、発注数量が最大300万通貨、最小1,000通貨となっている。また、サーバーの位置はNYとなっており、それなりの通信遅延が発生すると予想される(VPSを使えば遅延は縮小できる)。筆者自身はこの環境で実際の取引を行ったことが無いので、ウェブサイト上の情報を参考にした。

同社の別コースや他社と比較すれば分かるのだが、ドル円のスプレッド0.8pipsというのはかなり広い。Python非対応ではあるが、大手低スプレッド業者のドル円0.1~0.2pipsに比べると売買コストは4~8倍になる。細かい動きを狙う場合はこのコストが確実に重くのしかかってくる。少ない取引回数で大きな値動きを狙うのであれば高取引コストは十分カバー出来るのだが、比較的値動きの大きな通貨ペアのスプレッドは更に広く、ポンド円は2.8~4.0pipsという状況である。ここからさらにスリッページの可能性などを考慮しなければならない。

現状としては非常に厳しいというのが個人的な印象である(Oanda Japanに文句が言いたいわけではない。新しい選択肢を提供している点で立派な会社だと思う)。もう少しサービスの改善を待ちたい。Pythonの自動売買を使ってFXで勝つのは不可能とは言わないし、自信がある人は挑戦すれば良いと思うのだが、この短所を上回るだけのロジックを作る能力が今の私には無い。(なお、この記事で扱うのは個人投資家レベルの話で、プロがやっているAPI取引は色々あるようだ。)

それならどうするか

それでもFXで自動売買に挑戦したいという場合、Meta Trader(メタトレーダー、以下MT)という定番の人気プラットフォームを使う方が圧倒的に良いと思う。ロシアのMetaQuotes社が開発したソフトウェアで、MT4とMT5という2バージョンが混在しているのだが、未だに前バージョンのMT4を使っている人が多いようだ。私は人前でMTを語るだけの知識が無いのでこれくらいにしておく。「Lineに招待」「常勝ロジックをプレゼント」「コンサルティングします」みたいな怪しい人達に引っかからないように注意しながら情報収集すれば、熱心に取り組んでいる真面目な人達を見つけることが出来るだろう。

また、Pythonは株や先物オプションの取引にも使用することが出来る。auカブコム証券ではREST形式のAPIを個人投資家に提供している。Githubにもコミュニティを作っているので、単なる作りっぱなしとは違う意気込みを感じる。Pythonという言語にこだわるなら為替よりも株にも目を向けてみると良いかも知れない。個人的にはこちらのほうが遥かに可能性が大きい気がする。

Pythonが出来ることは他にも色々あるので、別に自動売買だけにとらわれる必要もない。プログラミング初心者の私が言う必要もないが、情報収集、データ分析、作業効率化、機械学習など出来ることは山のようにある。ただし、証券会社の多くは約款で外部ツールの使用を禁止しているため、実際の取引に絡める場合は十分に注意したほうが良さそうだ。

Pythonを使ったFX自動売買はフィンテックなのか

余談だが、某所では「FX自動売買はフィンテック」だという主旨の説明をしている人がいる。「フィンテック(fintech)」という言葉に厳密な定義があるわけではないのでその人が嘘をついているとは言えない。しかし、個人的には非常に引っかかるものがある。

FX自動売買では既に述べたMTが高い人気を維持しているようだが、イスラエルのTradency社が開発した「ミラートレーダー」も2010年頃から日本で提供されている。ミラートレーダーは色々と面白くて、自分でトレードロジックを組むのではなく、他人(ストラテジープロバイダーと呼ばれる)が提供する自動売買プログラムを組み合わせて使うというものだ。「レンジやトレンドなど、相場の展開に合わせてストラテジーを使い分けましょう」みたいな解説をしている人もいるのだが、「先の相場展開を当てる自信があるなら、最初から自分でトレードすれば良いのに」というツッコミをグッと我慢するのが大人のマナーである。

FXの自動売買では様々なサービスが生まれ、消えていったものもある。「FX自動売買」というのは「フィンテック」という言葉が流行りだす前から当たり前のように存在していたものであり、フィンテックという言葉に秘められた「革新的」とか「常識を破壊する」といったイメージにはそぐわないと感じる人も多いのではないか。Pythonで自動売買を動かすのはそれなりに技術が要るのは分かるのだが、「自動売買がフィンテック?」と感じる人がいることは頭の片隅に入れておいても良いのかも知れない。

コメント

当ブログのコンテンツが気に入ったら広告ブロックの解除(ホワイトリスト化)をご検討下さい。

Please disable your adblocker or whitelist this site!

タイトルとURLをコピーしました