新型コロナ用ワクチンとドル円相場の個人的レビュー

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2020年に発表された幾つかの新型コロナ(COVID-19)用ワクチンのニュースに関して、個人的な視点からドル円の動きを振り返る。筆者は「業者によって実績が認定されたトレーダー」でも「そういう人達と個人的な付き合いがあって信頼された人」でもないので、適当に疑いつつ話半分で読み進めて頂きたい。

ファイザー製ワクチン第1報(2020年11月09日)

米製薬大手ファイザー社とドイツのバイオベンチャー企業バイオンテックが共同で開発しているワクチン(以下、ファイザー製ワクチンとする)は、日本時間11月9日(月)20時45分(EST 06:45)に第3相試験の第1次中間分析を発表した。まずはその日のドル円15分足チャートと、発表前後(20時~22時)の1分足を掲載する。

1日では結果的に2円近い上昇となり、大きなサプライズだったと言える。また1分足を見ると、20時45分の発表直後の反応が鈍いことが分かる。個人的な推測だが、市場参加者もこの発表の中身と市場へのインパクトを判断するのに手間取っていたのだろう。

発表の中身をみると90%以上という素晴らしい有効性だったのだが、「-70℃以下での冷凍保存」という条件が流通・保管上の大きな課題となることが想定できた。この段階で先のシナリオを考えた場合、次に発表されるワクチンが超低温での冷凍保存を必要としないものであれば、マーケットにはそれなりのインパクトがあるということが推測可能だった。

モデルナ製ワクチン第1報(2020年11月16日)

ちょうど1週間後の11月16日、米バイオ企業のモデルナが同じく第3相試験の中間分析を日本時間20時52分に発表した。また、56分には詳細を加えた第2報のリリースを追加した。前段と同じく、チャートを2枚掲載する。

ご覧の通り、1分足が2段階ロケットのような動きをしているが、これは52分と56分の2度に分けてリリースが出たため、それに反応したと解釈出来る。第1報のタイトルは「モデルナ社、開発中のCOVID-19用ワクチンは冷蔵庫保存で更に長期間の保管が可能と発表(原題:Moderna Announces Longer Shelf Life for its COVID-19 Vaccine Candidate at Refrigerated Temperatures)」というものだった。これはファイザー製ワクチンの弱点を補うもので、52分時点でドル円が大きく跳ねたのは納得出来る。

56分に出た第2報ではより詳細な情報が記載されており、有効性94.5%という情報によってドル円を更に押し上げる要因となったが、結果的には比較的短時間で戻した。いずれにせよ、52分からの値動きは事前にシナリオが想定出来ていれば狙うことが出来たものだと思う。前週のジリジリとした上げ方と違うのは、同じような発想で待ち構えていた連中が一気に飛び乗ったから、と解釈することも出来る(本当のところは知らない)。

こういう値動きを狙う場合、1秒未満の判断が求められるので、発表時間にある程度目安を付けて注文画面の前に張り付く時間を長くすることがチャンスに直結する。また、日本語訳を待っている時間は無いので、英語でニュース要旨を即座に理解することも必要になる。いつ発表されるか分からないので、魚釣りみたいな感覚で釣り糸を垂らして待ち続けることになる。それが出来ない・合わない人もいるだろうし、凄まじい枚数を振り回す怪獣みたいなオジサンたちはポジションを積み上げる時間が足りないかもしれない。ただ、小市民的な取引量でやってる筆者には狙う価値のある取引機会だった。

VRBPAC会合(2020年12月11日)

一部メディアで「諮問委員会」と訳されたVRBPACというのは、米FDAが専門家の意見を聴くという委員会であり、12月11日(米国現地時間10日)はファイザー製ワクチンの緊急使用認可に関してオンラインで会合が開かれた。数日前に会合用の資料が発表され、ドル円が小動きした場面もあったため、個人的には次の狙い目ということでこの会合に注目していた。

当日にアジェンダが発表され、会合の最後に投票が実施されることが分かった(実施されない場合もあるとの事前情報だった)。事前資料からほぼ間違いなく承認推奨の意見が出ると思っていたが、万が一逆の結果が出た場合は全力でショートする構えで見守った。投票が開始された日本時間午前7時前後のチャートはこちら。

投票結果は賛成多数で承認推奨となった。相場は何も動かなかった。狙いが外れた時は仕方ない。

おわりに

Twitterを始めてから何人かの生放送を聴かせて頂いているのだが、ヘッドライン(ニュース)に関連したトレードの話題は殆ど耳にしたことがなかった。昨日Twitterで引退を発表している人がいて、少し思うところがあり、余計なお世話と知りつつ個人的な体験を書いてみた。特に説明に使いやすい事例だったということもある。

相場は基本的に意味不明な値動きの連続のように見えるが、完全なランダムの動きではない。時々「これは分かる気がする」というものがあり、ごくごく稀に「間違いない」という強い確信で勝負を仕掛けられる時がある。もちろん、分かったつもり突っ込んで外すこともある。最初は使えるカードを1枚持つだけでも大変だし、カードが使えなくなる時もあるが、何とかして使えるカードの枚数を維持していれば相場で戦かい続けることが出来るのかもしれない、という気がする。

この記事の内容は後出しの講釈だし、私は履歴も実績も公表していない怪しい人間なので、あくまでご参考まで。

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